日本を代表する米菓メーカー、亀田製菓の株価が下落したことで注目が集まっています。
一見安定したイメージのある同社ですが、この下落には何が影響しているのでしょうか?
亀田製菓の株価が急落?
具体的には、2025年1月16日には前日比1.4%の下落を記録。
これにより、亀田製菓は約25億円の損失を計上したとも報じられています。
なんでこんな事になったの?
様々な要因があるようですが、大きなところで言うと、CEOの発言がきっかけだったようで…
亀田製菓の株価下落の理由とは
CEOの発言を巡る炎上
2024年12月16日に配信されたAFP通信の記事で、亀田製菓のインド出身の会長兼CEOであるジュネジャ・レカ・ラジュ氏が「日本はさらなる移民受け入れを」と発言したと報じられました。
この内容がSNSやネット上で大きな反発を招き、不買運動が再燃しました。
ただし、実際には「外国人材を活用すべき」という趣旨の発言であり、移民政策を直接推進するものではなかったとされています。
しかし、誤解や意訳が広がり、愛国的な立場の人々から批判を受けました。
中国産原料の使用に対する批判も
亀田製菓の一部製品(例:「梅の香巻」)に中国産のもち米が使用されていることが明らかになり、これがさらなる批判の火種となりました。
特に「汚染された中国産米を使用している」といった過激な意見がネット上で拡散され、企業イメージに悪影響を与えました。
これらの事実が、新潟県の米所に位置する企業としての信頼性を低下させている可能性もあります。
ただし、他の主力製品(例:「柿の種」「ハッピーターン」)では国産や米国産の原料が使用されており、批判が一部誇張されている面もあります。
台湾での「ハイハイン」製品問題
2025年1月14日、台湾の衛生福利部食品薬物管理署(FDA)が、亀田製菓が製造し台湾に輸出した乳幼児向け米菓「ハイハイン」から基準値を超えるカドミウムが検出されたと発表しました。
このニュースは消費者の不安を煽り、特に乳幼児向け製品への信頼性が揺らぐ結果となりました。
ただし、これは台湾のカドミウム規制の基準値が通常より厳しかったためで、カドミウム自体も国産の米にも当たり前に含まれている成分であり、そこまでの危険性はないと言った意見もあります。
決め手となった不買運動の影響
これらの問題が重なり、SNSやネット掲示板での不買運動が広がりました。
「移民推進」「中国産原料」「安全性への懸念」といった複数の要因が絡み合い、企業イメージが大きく損なわれたことが株価に直接的な影響を与えた可能性が高いです。
亀田製菓CEOジュネジャ・レカ・ラジュとは
- ジュネジャ氏は1984年にインドから日本に留学し、大阪大学工学部で研究員として活動を開始
- 1989年には名古屋大学大学院生命農学研究科で博士課程を修了
- 太陽化学に入社し、研究部長や国際部長を歴任した後、2003年には代表取締役副社長に就任
- ロート製薬に移り、取締役副社長兼最高健康責任者(CHO)を務める
- 2020年に亀田製菓に副社長として入社
- 2022年6月からは会長兼CEOに就任
経営理念とビジョンは
- グローバルな視点
ジュネジャ氏は、亀田製菓を「唯一無二のグローバル・フード・カンパニー」にすることを目指しています。
彼は、国内市場の縮小に対処するため、海外市場への展開を強化し、米菓以外の食品事業にも注力しています。 - 食品の価値と社会貢献
彼は「食のバリアフリー化」を推進し、アレルギー対応や防災備蓄など、社会課題に対応した食品の開発を重視しています。
また、持続可能なビジネスモデルを構築するために、健康や環境への配慮を企業の使命に加えています。 - 日本の食文化の価値
ジュネジャ氏は、日本の食文化や食感の多様性に強い信念を持っており、これを世界に広めることを目指しています。
彼は「日本人は繊細で、物作りで他の国は勝てない」と語り、日本の食品の価値を高めることに情熱を注いでいます。
2024年12月16日に配信されたAFP通信の記事で、
この発言が「移民受け入れ」と誤解され、
一時的に炎上や不買運動、株価下落などの問題が起きてしまいました。
世間の反応は
まとめ|亀田製菓の株価が下落した理由とは?
亀田製菓の株価下落は、業績低迷、原材料調達の問題などもありましたが、
CEOの移民発言による不買運動が決め手になったと考えられます。
これらの要因が重なり、同社の製品に対する消費者の信頼性低下につながっている可能性が高いです。
グローバル展開するのは大いに賛成ですが、
国産の原料を使った、安心安全な商品を世界に届けて欲しいと思います。
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