激戦となっているアメリカ大統領選で、トランプ氏とハリス氏の初の直接対決となるテレビ討論会が行われました。
トランプ氏には“極右”の陰謀論者の女性が同行しており、陣営内でも不安の声が上がっています。
さらに、僅差での勝敗が予想されており、選挙後の混乱も懸念されているようです。
トランプ氏に同伴する陰謀論者とは?
10日にトランプ氏がハリス氏とのテレビ討論会に向かう自家用ジェットにルーマー氏を同乗させたことから、2人の関係が注目を集めた。
さらに11日には同時テロ追悼行事にも同行させ、「侮辱的だ」(民主党のジェフリーズ下院院内総務)と批判を浴びた。
時事ドットコム
最近トランプ陣営に同行しているという、ローラ・ルーマー氏とは何者なのでしょうか。
プライベートジェットに同乗させるということは、かなり近しい人物のようにも思えます。
「極右の陰謀論者」とのことですが、詳しいプロフィールを調査してきました。
ローラ・ルーマーのWikiプロフィール
- 名前:Laura Elizabeth Loomer
- 読み:ローラ・エリザベス・ルーマー
- 生年月日:1993年5月21日
- 年齢:31歳(2024年9月時点)
- 出身地:アメリカ合衆国アリゾナ州ツーソン
- 職業:政治活動家、インフルエンサー
- 政党:共和党員
極右の扇動者として知られ、長年にわたり根拠のない陰謀論を主張し、人種差別的な内容をオンライン上に投稿しています。
彼女はアリゾナ州で育ち、ユダヤ人の家庭で育てられました。
マウント・ホルヨーク大学で一学期を過ごしましたが、環境が政治的に不適当であると感じて後に中退しました。
その後、彼女はマイアミのバリー大学に編入し、そこから彼女は放送ジャーナリズムの学士号を取得して卒業しました。
過去には逮捕された経験まであるそうで…
彼女の活動や経歴について、次の章で詳しく調べてきました。
ローラ・ルーマーの活動経歴
- 2015年3月、ルーマーは隠しビデオカメラを使ってバリー大学職員との会話を録画し、「イラクとシリアのイスラム国を支援する同情的な学生」というクラブを設立するアイデアについて話し合った。
大学は学生行動規範違反でルーマーを停学処分にし、ビデオに映っていた教授は、無断で彼を録画したとして彼女を刑事告訴した。 - 2015年7月、ルーマーと他の2人の女性はクリントン支持者を装って選挙運動員を「罠にかけ」、違法な現金寄付を受け取らせようとした。
- 2017年6月、彼女はACT for Americaがニューヨーク市で組織した「反シャリア」デモ参加者の前で演説し、「シャリア法に同調するリベラル派」を非難した。
- 数日後、カナダの極右ウェブサイト「ザ・レベル・メディア」に移籍
- 2017年9月、アメリカの極右陰謀論とフェイクニュースのウェブサイト InfoWars、ゲラーレポート、アメリカ自由防衛イニシアチブでも時折報道を行っている。
- 2019年1月14日、ルーマーはホームデポの駐車場で出会った数人の男性(彼女によると不法滞在者)を説得し、カリフォルニア州ナパにあるナンシー・ペロシ議員の自宅のフェンスを一緒に飛び越えさせた。このグループはペロシの芝生にテントを張って移民に抗議したが、警察に排除された。
- 数日後、ルーマーはワシントンDCで行われた2019年女性行進で演説者の話を遮ろうとし、ステージ上に現れて女性行進を「ナチ」組織と呼んだ。
- 2024年の大統領選挙でもドナルド・トランプ氏の立候補を支持し続け、ワシントン・ポスト紙に「トランプ氏を助けるために自分のすべての時間を捧げることができて幸せだ。トランプ氏が再選されなければ、私には何もないからだ」と語った。
共和党の議員として立候補したこともあるが当選はしていないようです。
危険な人物とみなされて複数のSNSアカウントを凍結されましたが、イーロン・マスク氏の買収後にTwitter(現在のX)アカウントは復活し、現在120万人を超えるフォロワーがいます。
2017年に妨害行為で逮捕
ニューヨーク市で行われた、シェイクスピア・イン・ザ・パークの『ジュリアス・シーザー』上演中に、主人公が暗殺された直後にライブ公演中に舞台に上がり、妨害行為を行った。
この作品のシーザーという人物は当時の現大統領ドナルド・トランプとして描かれていて、
ローラ氏はステージに飛び上がり、「右派に対する政治的暴力の常態化を阻止する」と言ってこの設定に反抗しました。
ただ、この劇には、上演を妨害した者に1,000ドルの賞金を提供するという、いわゆる「懸賞金」が掛かったいたといい、彼女はこの懸賞金と「目立つこと」が目的だったという可能性も指摘されています。
また、劇の直前に、彼女はクラウドファンディングで寄付を募っており、そこで集まった額は、「罰金」を大きく超える金額だったそうです。
ローラ・ルーマーの陰謀論
- 2023年には9.11同時多発テロは「内部の犯行」だと主張するビデオをXに投稿し、当時のジョージ・W・ブッシュ大統領とドナルド・ラムズフェルド国防長官が関係していたと主張
- 2018年2月にフロリダ州パークランドで起きた学校銃乱射事件と、2018年5月にテキサス州サンタフェで起きた学校銃乱射事件は仕組まれたものであり、2017年のラスベガス銃乱射事件の犯人はISISと関係があったと虚偽の主張
- 2018年10月の米国の郵便爆弾テロ未遂事件の際、ルーマーは、爆弾攻撃は民主党が画策した「偽旗作戦」であると虚偽の発言
- 2024年7月、ルーマーはXで「ジョー・バイデンは死にかけており、彼のための最後の準備が進められている」と虚偽の主張
- 2024年9月、ルーマーはオハイオ州スプリングフィールドの猫食いデマを広め、その都市には「2万人の人食いハイチ人」が住んでいると嘘をついた
- インド系の母を持つハリス副大統領が大統領選に勝てば「ホワイトハウスがカレー臭くなる」と述べるなど、差別的な発言も
実はこの他にも、ここでは書ききれない量の「虚偽」の情報を発信しており、
内容も、主に「反移民」や「反イスラム」に「白人至上主義」を主張するものばかりでした。
極右の陰謀論者などと言われる理由がよく分かりますね。
まとめ|ローラ・ルーマーのWiki経歴
ローラ・ルーマーは極右陰謀論者として注目を集め、その影響力と発言が2024年の選挙戦に影響を与える可能性があります。
彼女の存在は、アメリカの政治的分断と社会的対立を象徴する一つの要素なのかもしれません。
トランプ氏も、「ローラ・ルーマーは私の支持者だが、彼女を管理しているわけではない。彼女が何を言ったのかは知らない。私には関係ない」
と、一定の距離を置くような発言をしており、扱いには慎重にならざるを得ないようですね。
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